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■11連載コラム 阿寒平太の世界雑記

 
 「阿寒 平太の世界雑記」
               by 阿寒 平太

□作者略歴
 つげの会13期生。鹿島建設東京支店勤務後、同社海外事業本部エジプト支店に11年間勤務し、帰国したのち退職。他の建設会社に2年間勤務後独立。現在、建設現場管理工学のコンサルタントとして、国内及び海外の建設工事関連のコンサルタント業務を行っている。「NPOつげの会」設立メンバー。
 世界を飛び回りながら、当ホームページのために原稿を発信。その幅広い活動範囲から、いくつかのコラムを投稿中のため、一部他メディアとの重複原稿となる場合あり。世界の建築・文化から、芸能や工芸、遊興、江戸までその興味は広く、このコーナーも満を持しての登場。乞うご期待。

※この項は、新しい投稿を上に掲載しています。※


阿寒 平太コラム34~ 植物不思議世界編の1からはこちら ※このページです 
阿寒 平太コラム34~46 世界雑記の29から41まではこちら>> 
阿寒 平太コラム16~33 世界雑記の11から28まではこちら>>
 
阿寒 平太コラム~15 世界雑記の10まではこちら>> 

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□49 植物不思議世界編3
ミトコンドリア・イヴ(mitochondrial Eve)
 


 皆さんは、ミトコンドリア・イヴと言う女性をご存知ですか?

 聖書に語られているエデンの園でアダムの妻として3760 BC (ユダヤ暦)に生まれ、2820 BC (ユダヤ暦)に940歳で亡くなったEveの事ではありません。

 下の絵は、ロシアの画家ヴィクトル・カルロヴィッチ・シュテンベルが描いたエデンの園のEveですが、ミトコンドリア・イヴを描いた絵は残念ながらありません。



 細胞の中に、ミトコンドリアと言う細胞内小器官が1細胞あたり100個から2000個程度含まれています。このミトコンドリアは、糖や脂質、そして呼吸から得た酸素を使って、エネルギーの源である ATP という物質を作るという重要な働きをしています。

 細胞には、細胞核と言う中心体があり、ヒトの遺伝情報であるDNAはこの核の中にありますが、ただ不思議なことに、ミトコンドリアは独自のDNA(遺伝情報)を自分の中に持っており、エネルギーを作るのに必要な遺伝子が含まれるため、世代を超えて引き継がれていきます。

 しかし、このDNAは母親からのみ子に引き継がれます。受精後に父性ミトコンドリアが受精卵に入ってくると、瞬時に検知されオートファジー(自食作用)によって分解・除去されてしまいます。

 つまりミトコンドリアDNAは必ず母親から子に受け継がれ、父親から受け継がれることはないのです。したがってミトコンドリアDNAを調べれば、母親、母親の母親、さらに母の母の母の…と女系をたどることができるのです。

 そして行き着いた先が、約16±4万年前にアフリカに生存していたと推定されるミトコンドリア・イブ(mitochondrial Eve)という女性です。ミトコンドリア・イブとは、ヒトについての分子生物学において、現生人類の最も近い共通女系祖先(matrilineal most recent common ancestor)に対し名付けられた愛称なのです。

 下の図は、Internetで拾ったミトコンドリア・イブの図ですが、はるか昔にこんな素敵な女性がいたという事を想像するだけでも楽しくなります。







SEKAI雑記 植物不思議世界編03 おわり
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□48 植物不思議世界編2
細胞の大きさ
 


 細胞という言葉を聞くと、何やら小さいものと言う感じを抱きます。今回は、そんな細胞の大きさについてのお話をします。

 ヒトの体は、37兆個の細胞で出来ていると言われ、1個の細胞は1㎜の1/100(10㎛)ほどの大きさです。ヒトの受精卵は、これより10倍ほど大きく直径0.1㎜(100㎛)程で、ヒトの体の中では一番大きい細胞です。精子は、頭から尾の先端まで60㎛ほどの長さですが、精子の頭の部分は3㎛x5㎛程の楕円形で、細胞の中で一番小さいと言われています。

 この卵子は一つのヒトの細胞ですが、小さすぎて顕微鏡の世界です。しかし、鶏の卵も一つの細胞です。ダチョウの卵は30㎝もありますが、これも一つの細胞です。

 しかし、長さという点だけで比べると、ヒトの細胞でもこれに負けないくらいの長さの細胞があります。腰から足先までつながっている坐骨神経細胞は、1m以上の長さがあります。

 ヒトは200種類以上の細胞があると言われています。卵子と精子の2つの細胞が出合いから、ヒトの全ての細胞に変わりえるBS細胞になり、それが血液や筋肉や神経などの元になるそれぞれの幹細胞になり、それぞれの種類の細胞に分かれ、最終的に37兆個になる過程の速さを考えると、想像を絶する生産をしているものだなと感じます。






SEKAI雑記 植物不思議世界編02 おわり

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□47 植物不思議世界編1
動き回ることを選択した動物、定着することを選択した植物
 


 大学から60年間、面々と続けてきた建設工学分野の仕事を卒業し、植物生理学を次の分野と定め、S大学理学部生物化学科に入学し、学び始めました。そこで見知った面白そうな話題に狙いを定め、「阿寒平太の世界雑記」(植物不思議世界編)として皆様にご提供していきます。

 動物や植物は、原始の世界で一つの生命単位から進化し、動き回ることを選択した動物、片や定着することを選択した植物と言う違いだけです。細胞単位でみると動物も植物もほとんど同じで、植物細胞の場合、細胞内に葉緑体があり、細胞膜の外側に、細胞壁という厚めの外壁があるのが大きな違いです。

 動物は、体外から色々な食物を取り入れ、余分なモノや老廃物をうんことおしっこで廃棄します。植物も同じように体外から栄養を取り入れています。それではその余分なもの、老廃物はどうしているのでしょうか。樹木は「立ちション」の対象になっても樹木の「立ちション」は見たことはありません。

 植物も、炭酸ガスを取り入れ酸素を吐き出しその際、不要な水を生み出します。植物は根から余分な水分やそれ以外の老廃物を排出しています、謂わば樹木は密かに「立ちション」をしているのです。

 ただ、それだけでは十分ではないので、植物は、余分なモノや老廃物を、セルロース繊維を主な成分とする細胞壁に蓄えていきます。

 この細胞壁は、細胞分裂と細胞の老化に伴い、樹木の表面に移動し、木化、コルク化で樹木の硬い表面を覆い且つ、樹木が高く立つ構造部位になります。

 植物は、定着を選んだだけあって、動物より複雑な生理機能を持っていると言えます。今後このような植物の不思議世界をご紹介していきます。




SEKAI雑記 植物不思議世界編01 おわり

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